京北で暮らそう

1.移住・定住を考える

ここ京都・京北には、四季折々の美しい自然やこの土地ならではの文化が色濃く残っています。(都市化の波も少しは押し寄せていますが)

一方で、水道、電気、ガス(主にプロパン)、インターネットなどのインフラやスーパーマーケット、病院などのライフラインは必要十分には整っており、工夫次第で自分好みの「暮らし」を作れる土地だと思います。

地震、大雨などの大きな災害や、新型コロナの流行などを経験し、我々の「暮らし」への意識は少なからず変わってきていると感じています。

どんな風に暮らしたいのか?

街中での生活だけではない、多様な暮らしに魅力を感じる方も多くなってきました。山間部への移住を考える時、そのイメージをしっかり持つことは重要かも知れません。

実際、京北への移住者は年々増えており、地元民の割合を超えた、との話もあります(移住者談)。古くからの地元のお祭りに参加したり、地元の人と協業したりと、元々この地で居を構えてきた方、業を営んできた方達と相互に助け合ういい関係を築かれている方も多いようです。(以下、この地域コミュニティ参加者を移住者、地元民含め「プレイヤー」と呼びます) – 京北プレイヤーズ参照

また、新しい祭り(イベント)や森での本格アドベンチャー、サウナ、ヨガ教室、山歩き・木工品製作などの体験会、国際的な交流など、紋切型の「町おこし」「地方創生」ではない、様々な文化のハイブリッド化が盛んに行われているのを目にします。

例えば、「里山の知恵を世界に繋ぐ」をコンセプトに活動するソーシャルカンパニー「ROOTS」さん。とあるインタビューで、観光について

『「Sight seeing」から「Life seeking」へ』

と表現されていて、私はハッとしました。

例えば、「森を育むこと」と「ものをつくること」が巡り合うことをビジョンに森づくり事業、ものづくり事業に取り組む「一般社団法人パースペクティブ」の代表・高室(旧姓・松山)さんは、室町時代から京北に続く家系、高室家に入籍、その苗字で精力的に活動されています。以下は彼女らの運営する『工藝の森』紹介動画。

他にも多くの、地に足のついた、魅力的でレベルの高いプレイヤーがおられ、SNSや対面で互いの交流も盛んです。

もちろん、ここで生計を立てていくには、「何か」が必要だと思います。自分自身がどう働いて暮らしの糧を得るか、どういうプレイヤーであるかが示せれば、ジャズのセッションのように、点と点が繋がることがあるかも知れません。一つ確実に言えることは、今の京北は独特の進化をしている最中で、とても面白いです。

2.京北での暮らしの魅力

自然環境

山深い場所に位置する京北は、その面積の90%が森という、森林に囲まれている地域です。京都の街中から車やバスで来ると、トンネルを越えるごとに変わっていく風景に気づくことと思います。

野生動物と人間の住処の境界線である山里で、夏の強烈な日差しに焼かれた地面を夜にはしっかり冷やしてくれる土と樹々、窓や街灯に集る無数の、ただ耐えるしかない冬の大雪、生活に必要な薪や炭、山菜など山の恵み、澄んだ空気、そんな自然との共存を先人たちも当たり前のようにしてきました。

現在は、京都市の中心から車で約1時間以内の距離であることから、自然を味わいながら「少し便利な田舎暮らし」を楽しめる立地になっていると思います。

スローライフ

この環境で暮らすことは多少の手間や非効率なことをする場面が出てきます。しかしこれは裏を返せば、都会での分刻みの生活に疲れた心身をリフレッシュできる環境でもあります。自分の暮らすペースを作り、ゆったりと時間を使う贅沢もあります。

サスティナブルな暮らし

全てを貨幣経済に頼らず、自分の力と自然の恵みを使い、地産地消、自給自足する生活。山間部の豊かな土地や資源を活用して、農業や自然エネルギーの導入など、持続可能な生活スタイルを目指してみるのもいいかも知れません。

多様な働き方

職種によりますが、昨今ではフル・リモートワークも普及、副業を認める会社も増えました。移住前と変わらない仕事を美しい自然の中でマイペースにすすめたり、この環境でしか出来ないものづくりを副業にしたり、京北のモノ、コトを本業に活かしたり、現地での体験とECサイトを絡めて収入を得たり、というのも選択肢となるかも。

コストパフォーマンスと生活環境

都市に比べれば、土地も住宅価格も低く、自給自足などで暮らしにかかる経費も削減できることもメリットのひとつです。多少の苦労を伴っても、お金をかける以外の幸せの享受は何にも代えがたいものです。

3.心豊かな暮らしと地域コミュニティ

前述のように、すでに多くのプレイヤー達が自立し、助け合って暮らしています。地元で長く暮らす方達と積極的にコミュニケーションを取ってみるのも、多くの学びがあると思います。「ツクル森」では毎年多くの方がボランティアとして参加され、それがきっかけで定住する方も見受けられます。是非、実際に訪れて体験されることをオススメします。以下はその紹介動画。

また山国で毎年10月、山国神社の例大祭に合わせて行われる「山国さきがけフェスタ」。その中心行事である、維新勤王山国隊の行進に参加する子供達も今では、ほとんどが移住コミュニティの子ら。しっかりこの地の文化を支えています。

古い文化や知恵に敬意を払い、それを繋ぎながら、新しい試みを行動し受け入れていく地域コミュニティ。世界中の、同じような地域コミュニティとも繋がり始めています。

そして、山を駆けて虫を追い、川で魚を捕り、自家栽培のトマトにかぶりつくといった自然の中での体験や、ご近所の老人たちとの挨拶などは、お子様たちの情操教育にとてもいい環境であるとも言えます。「京都里山SDGsラボ(ことす)」などでは、ここにしかない学びがあるかも知れません。

コミュニティや付き合いを面倒なものに思うかどうかは、感じ方次第。新旧の文化や価値観が入り混じったこの環境に身を置き、自分にとっての「心の豊かさ」を見つめ直すのもいいかと思います。

4.実際の移住事例

私がよく知る、実際の京北プレイヤーに具体的な暮らしについてのインタビューをした内容を、当ページやSNS等でご紹介していく予定です。「こんなことが知りたい」など、ありましたら、ぜひお問い合わせフォームからご連絡下さい。

5.京北移住に対して行いたいこと

実際、移住者が増える中で、住むところは不足しているようです。低コストで、と考えると、古い民家をなんとか直して住むのが定石になっています。

この自然環境を守りながら、景観も損ねない集合住宅ができないものかと、現在、構想を練っています。一時的な住居が必要な方もおられると聞きます。また2拠点生活などにも対応できるような環境や、1階で実店舗運営を行い、2階を住まいにするような事業用集合住宅もありかも知れません。事業計画も資金繰りもまだ構想段階ですが。

またweb3技術のトークンやNFTを活用した地域通貨も妄想中。京北の豊かな森林の、木の成長によって貨幣価値が担保される「木本位制」のようなものが出来ないかと。

色々な試行錯誤を繰り返し、このプレイヤー達のつくる様々なコミュニティーが世界と直接つながり、地球規模で文化、経済のハブ・拠点の一つとなるような京北を夢見て。

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