京都・京北に関する書籍を紹介します。

山国隊 (中公文庫)

平安遷都千百年を記念して創建された平安神宮の例祭、時代祭。「錦の御旗」をかかげ、勇ましい鼓笛の音とともに行列の先頭をゆくのが〈維新勤皇山国隊〉である。丹波の一山村の農民であった彼らが、倒幕の巨大な流れに加わり、歴史の舞台に躍り出ることになったのはなぜか―。史料を丹念に渉猟し、農兵隊の果敢な戦いと栄光の軌跡をたどりつつ、山国隊誕生の背景となったこの地方の特異な社会構造をも明らかにする労作。

幕末鼓笛隊‐土着化する西洋音楽

幕末鼓笛隊は欧米列強に対抗するために西洋式の軍事訓練がなされ,メロディを吹く篠笛と, リズムを刻むスネアドラムが軍楽隊として誕生した.
その後廃藩置県により消滅したが,じつは地域社会の祭礼と結びついて今も生き残っている.
維新後から継続している数団体と,その後復活した約10の団体を調査し, 文化接触による伝統音楽の変容と適応について紹介する。

丹波・山国隊: 時代祭「維新勤王隊」の由来となった草莽隊

京都三大祭りの一つ平安神宮の時代祭に参加する「維新勤王隊」のルーツを探る
丹波山国の郷士たちによって結成された草莽隊=山国隊の結成から戊辰戦争参戦を経て時代祭に参加するまでの経緯と、時代祭を通じて山国隊(維新勤王隊)による新たな祭祀形式が京都市中に伝播するまでの流れを通史として解説。次いで山国隊の鼓笛軍楽や現存する東征装束や武器について、それぞれ各論という形でまとめた書。